2015年10月5日月曜日

スロカ・カーボン・ハイドロフォイル ファーストインプレッション





スロカから届いた新しいカーボン・ハイドロフォイルを昨日試してみたので、現時点で感じられた印象などをまとめてみました。
まず全体的なラインナップとスペックから。従来モデルのアルミニウム・ハイドロフォイルは、主翼にグラスファイバー製イージー・ウイング、胴体はアルミニウム、尾翼もグラスファイバー製で形状は全モデル共通、マストは80cmのアルミ製です。そして、今回入荷してきたカーボン・ハイドロフォイルは主翼にカーボン製インターミディエイト・ウイング、胴体はチタン、尾翼もカーボン製ですが、形状は変わらず、そして、マストは95cmのカーボン製です。今回の荷物では、それ以外に、グラスファイバー製インターミディエイト・ウイングが入荷しました。これはカーボンモデルの主翼と形状は同じで素材がグラスファイバーになったアルミニウム・ハイドロフォイル用のオプション・バーツです。最終的なラインナップとしては、これに、カーボン製レース・ウイングが加わってカイト用ハイドロフォイルのラインナップが完成予定です。
さて、主翼の形状や各パーツの重量はオゾン・カイト・ジャパンですでに書いたので、今回は早速乗り味から。まず取り回し、地上で持ち歩く時やスタート前の取り回しですが、カーボンモデルになったからといって、決して軽くはなっていません! 主翼と尾翼は確実に軽量化されて、マストも15cm長くなったにもかかわらず、150g軽量化されていますが、いかんせん、胴体をアルミ(比重2.7)>>> チタン(比重4.5)に変えているので、カーボンで稼いだ軽さを全て相殺してしまっています。え〜、じゃ何故チタン?? という意見についてはブルーノに聞いておきますね。ちなみに、なぜ胴体をカーボンにしないのか? については、主翼を支える構造の強度に全幅の信頼を寄せられないという判断だそうです。たしかに、国内のハイドロフォイル・ユーザーを見ても、ネジの締めすぎなどで、負荷がかかって壊れてくるのは、この胴体部分のようです。また、ハイドロフォイル部分の重量が軽すぎても不安定になるという意見もあるようです。
スタート前のビーチからエントリーする段階で、15cm伸びたマストの影響は早速出て来ます。単純な話、より深いところまで移動しないとスタート出来ません。身長172cmの僕の場合、お腹の上あたりまで水深があればOKだったのが、胸の深さまで必要になります。僅かにこれだけの差ですが、浮力体を身につけ、カイトに体を釣られながらエントリーするとき、この付近の15cmが、どれだけ大きな影響を与えるかはカイトボーダーならすぐわかりますよね。もちろん、ボディドラッグで深いところまで移動してしまえば、なんら問題はありませんが、ハイドロフォイルのボディドラッグを習得していないビギナーにとって、マストの長さ80cmはやっぱり意味のある長さだと思います。
スタートから滑走に入るまで全体的なフィーリングはイージーウイングとそれほど変わりません。特段難しくなったとも感じられないし、劇的に速くなったり、動きがキレキレになったりという事もありません。いくつかの明かな変化を除いては…
まず、長くなったマストの効果、これは顕著です。ボードの高さ調整を多少ルーズにしても、フォイルが水上に出てしまう心配が無いので、楽にライディングが楽しめます。もっとも、これは当たり前の話。明かな変化の1つは、ウイングの速度と浮力の関係です。イージーウイングでは速度が増すと、自然に浮力が増し、ボードが浮き上がります。さらに速度が上がると、浮き上がろうとするボードをがっつり押さえて走らなければならないので、特にアップウインドレグで速度を上げたい時などは、結構脚力とバランスコントロールを要求されます。その点インターミディエート・ウイングは浮力(ボードの高さコントロール)と前進速度がイージーウイングよりも独立しているフィーリングで、たとえば、極端な話、ボードを水につけたまま結構な速度まで安定して走り続ける事が出来ます。スポッツを借りた時にオーナーが、ボードを浮かせるのに単純に速度を稼ぐのでは無く、一度浮かせる操作を入れてあげてから高さを調節して滑走に入るというアドバイスをくれましたが、まさにその感じ。よりハイスピードで自分の好みの高さを維持して走れるという印象です。明かな変化を感じたもう一点は、浮いたまま進路を変えていく時の安定性の向上。イージーウイングは直進は極めて安定していてイージーなのだけど、ターンに入る時の挙動が速度によって変化して、少し予測しきれないところがあり、ジャイブやダウンウインドからアップウインドへの切り替え操作の練習(速度に乗せたダウンウインドから急激にアップウインドに切り替えると余分な浮力をもてあまして制御が難しい)などに少々難しさを感じていましたが、インターミディエート・ウイングはその点、ぐっと操作性と安定感が増しています。
たぶん、こう書くと、きっと、なぁんだ、じゃ最初からインターミディエート・ウイング(orカーボン・モデル)で練習すればいいんじゃない? と思う向きも多いかと思います。ま、それも1つの手段ですが、もし、まだハイドロフォイルに乗った事が無い人がそう考えているとしたら、ハイドロフォイルの練習を始める段階でいかに自分が何も出来ない状態からスタートするかを甘く見ているかもしれません。
まず、自分の定番ビーチを思い浮かべてみてください。スムーズに深い所まで移動出来るところならマストが80cmである必要はないかもしれません。それでもなお、スタートする前にウイングに足をぶつけて切ってしまう可能性は95cmの方が高いです(ボード下80cmに比べ、95cmはより足が広範囲に動く位置になります。実際これまで80cmで一度も切った事が無い足を今回ちょっとぶつけて切ってしまいました。)。なんとかスタート位置まで移動してウォータースタートした後に、速度が乗れば自然に浮いてきてくれるウイングと、浮かせる操作が必要なウイングとでは、どちらがビギナーにとって楽かは一目瞭然です(ビギナーは一度浮かせる操作をしたら、だいたいフォイルが水上に飛び出すまで浮かせちゃいます。)。だから、よほど自身があるので無ければ、ハイドロフォイルは素直にビギナー用の装備から練習を始めた方が良いと思います。心配しなくてもスロカの製品はビギナー用からレース用までパーツの交換で徐々にアップグレードしていけます。
今回はレッスンの合間に15分程度、それぞれ2回乗った上でのインプレなので、まずは雑白な第一印象のみ。ところで、この二回目のライディングですが、風が落ちて、レッスン終了し、沖に出ていたゼファーやエッジもほうほうの体で引き上げて来て波打ち際にボトボトカイトを落としている状態で出艇。クロノV2 15.0で普通に走る事が出来ました。微風限界の強さはイージーウイングから変わらず健在です。もっとも上がってきたらさすがのクロノも飛び続ける事が出来ずにくしゃくしゃになって落ちてしまいましたが(^_^;)

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